韓国の政府・与党、空売り禁止解除になお慎重
韓国政府の金融委員会と与党・共に民主党は29日の非公開協議で、株式市場での空売り禁止措置の終了時期は「金融政策当局の一次判断に従うべき」との方向で一致した。ただ、金融委が11日の声明で示した「3月15日に終了」との方針を確認するには至らなかった。
韓国の金融当局は、新型コロナウイルスを巡る不安心理が反映された投機的な取引を封じるため、ソウル株式市場のメーンボード(KOSPI)およびコスダック上場銘柄について、昨年3月16日から空売りを禁止している。
政府内からは「(空売りは)グローバルスタンダードであり、韓国だけが先送りにできない」(28日、丁世均=チョン・セギュン総理)として、早期の終了を求める声が出ている。ただ、4月のソウル・釜山市長選挙を控え、与党にはコロナ禍中で急増した個人投資家の顔をうかがう向きがあり、金融委も慎重姿勢に転じている。