マイナス通帳の新規開設、今年に入り3万件増

2021年に入り、主要銀行5行で新規開設されたマイナス通帳が3万1,000件を超えたことが分かった。マイナス通帳の信用貸付残高は、昨年末からの3週間で6,700億ウォンほど増えた。

KB国民・新韓・ハナ・ウリ・NH農協の5大都市銀行が明らかにしたところによると、今月4日から21日までの14営業日の間に、マイナス通帳を利用した新規貸付(限度取引貸付や通帳自動車貸付)は、計3万1,305件に上った。昨年末には1日当たり1,000件前後だった新規マイナス通帳開設件数が、今月は1日2,000件に急増した。

マイナス通帳の新規開設が急増した背景には、最近の株式市場の活況を受けて「ピットゥ」の資金需要が増大したことがあると見られる。これに、金融当局の新たな家計債務抑制策を警戒した駆け込み需要が重なったもようだ。政府の金融委員会は20日、高額信用貸付の分割返済義務化を推進すると発表した際、「マイナス通帳は適用対象から除外される」と明らかにしており、これもマイナス通帳の新規開設急増に拍車をかけた可能性がある。。

参考記事:信用貸付、元金の分割返済を義務化…金融委員会

5大銀行の21日時点での個人向け信用貸付残高の総額は134兆9,583億ウォンと、昨年12月末(133兆6,482億ウォン)から1%未満(1兆3,101億ウォン)の増加にとどまっており、当局が求める管理レベルを超えていない。しかしこれも、今月初めのわずか4営業日で信用貸付残高が4,500億ウォンも急増したことを受け、当局が銀行に対する圧力を強めた結果だ。信用貸付に対する市中の需要は、なお旺盛であると見るべきだろう。