韓国の兪明希氏、WTO事務局長候補を辞退

韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長は5日、世界貿易機関(WTO)事務局長候補を辞退すると発表した。

兪氏は昨年、WTOの次期事務局長に立候補。10月の選考度調査ではナイジェリアのオコンジョイウェアラ候補に劣勢だったが、同候補を中国寄りと見る米国のトランプ前政権の支持を受け、候補に留まった。WTOは事務局長選出を含むすべての意思決定を加盟164カ国のコンセンサスにより行うことを原則としている。

兪氏は辞退の発表に際し、「WTOの本格的な多国間機能の回復を優先すべき」と理由を語るとともに、「私の決定を米国政府も尊重した」と述べ、米国との協議を経た上での結論であることを明らかにした。

同氏の辞退を受け、米バイデン政権は同日、オコンジョイウェアラ候補への支持を表明。女性初のWTO事務局長が誕生することが確実となった。