白雲揆元長官の逮捕状請求棄却…原発の経済性評価ねつ造疑惑
韓国の大田地裁は9日、白雲揆(ペク・ウンギュ)元産業通商資源部長官に対する逮捕状請求を棄却した。大田地検は4日、白氏が月城原子力発電所1号機の経済性評価ねつ造に介入した疑いがあるとして、職権乱用と業務妨害の容疑で逮捕状を請求していた。
韓国での報道を総合すると、白氏は18年4月、原発産業政策課長ら担当職員から「月城原発1号機は早期閉鎖するが、それに伴う副作用を軽減するため、原子力安全委員会の永久停止許可が出ると見られる2020年まで2年間は稼働させる必要がある」との報告を受けた。
これに対し白氏は「原発をそれまで稼働すると青瓦台に報告しろというのか」「君は死にたいのか」などと激怒し、「即時稼働中断の線で再検討しろ」と指示したという。この直前、青瓦台では文在寅(ムン・ジェイン)大統領が側近に「(月城原発1号機の)稼働中断はいつ決定するのか」と質問していたという。
こうした経緯から、検察の捜査は白氏に続き、当時の青瓦台高官に伸びると見られていたが、逮捕状請求の棄却によりブレーキがかかる可能性がある。